みんな、ビールを楽しんでください!
九州・沖縄で頑張る人を応援する「聴くけん‼︎九州」。
第12回目は、北九州市小倉北区のクラフトビール店「craftbeer charliebrawn」で店長をされている、「安川慧太(ケイタ)さん」にお話を伺いました。
オープンしたキッカケやこれからの目標など、ビール好きには見逃せない内容です。
ビールを飲んで取材先を思いついた
「ビール好きだから、ビールにこだわっているお店でお話を聞けたら最高では?」
そう考えて友人に紹介していただいたのが、このお店。
初めての取材で緊張している筆者に、優しくわかりやすくお話しくださいました。
北九州でクラフトビールが楽しめる「craftbeer charlibrown」のこと

お店のことについて教えてください

最初は直方でお店を始めて、2店舗でビールの修行しました。
今のお店はオープンして2年経ちます。

最近おすすめのビールは?

最近多めに扱っているのは、国内産のクラフトビールです。
特に、栃木県の「うしとらブルワリー」や千葉県に今年オープンした「Beer Brain Brewery(ビア ブレイン ブルワリー)」はおすすめです。個人的にお気に入りのビール会社で、うしとらブルワリーは多種多様な、他には全くないビールを作っているんです。

フルーツを使った酸っぱいものや、10%超えの黒ビールもあります。ネーミングセンスが抜群なところも気に入っています。

お店のこだわりポイントは?

普通のお店よりもテーブルが高いことです。
カウンターの高さは、アメリカのビアパブと同じ。僕の身長が175cmで、カウンターはみぞおちくらいまでありますね。

たしかに高めですね

立ち飲みしてほしいんですよね。

洋画に出てくるビアバーも、立ち飲みでラフな雰囲気というイメージです

身長が低めな女性は、少し大変そうなんですけど(笑)
ジャックダニエルの瓶を加工した照明。
安川さんが厳選したクラフトビール、「唐揚げは裏切らない」をコンセプトに提供される唐揚げと、彩り鮮やかな料理。安川さんこだわりの音楽をBGMに、大人の秘密基地にいるような気分でお酒を楽しめます。
ビールの味を左右するタップ数は北九州で最大

お店の最大のこだわりを教えてください

タップですね。
タップはビールを注ぐ蛇口のことで、うちでは17発あります。ここまでのタップ数を揃えているのは北九州最大で九州で2番目。
最高の状態で飲んでほしいので、ビールの種類によってタップやビールホースの径、長さを変えているのもこだわりです。

それは…ビール好きにはとても魅力的です…

おそらく、今まで1500本くらい扱ってきました。
自分で飲んで美味しかったビールだけを選んでいるので、選んで調整するのはちょっと大変ですけどね(笑)
店長の安川さんはビール好きのアーティスト
安川さんは昭和63年9月26日生まれの31歳、福岡県直方市ご出身。
福岡県立八幡工業高校を卒業して大手企業に就職。2年で退職した後に昼間は郵便局、夜はバーでアルバイトを掛け持ちしました。
23歳の頃に地元・直方市内で「BAR AM」をオープンし、2年前にこの場所でお店を出されました。

インスタグラムを拝見しましたが、バンド組んでイベントもやってらっしゃるとのこと

趣味程度ですがバンドのギターを担当しています。ライブハウスで演奏したり、店内でイベントもやります。
Instagramではお客さんが一緒に楽しんでいる様子が伝わります。

すごいですね!

多趣味なんですよ。なんでもかんでもやりたがるタイプで。他には海釣りやゴルフ、バンド関係では曲を書いたり小説を書いたり。

小説ですか!?

読むのも好きで、ビール関係のコラムも書いたりします。
九州のクラフトビール専門誌が年4回発行されていて、次回号に第一号のコラムが上がります※発売され次第追記します。
店長とスタッフのお茶目な一面
筆者が爆笑した「できて当然!?利きウイスキー」の回はこちら。スコッチ好きや興味がある方におすすめ。
クラフトビール入門編はこちら。クラフトビールとは何ぞや?という方におすすめの回です。
ヘイジーIPAをはじめとしたクラフトビールの美味しさが、じわじわと北九州に広まりつつある

お客様からの反響はいかがですか?

クラフトビールが大好きな方から「タップ数や質、量も九州1位だ」とお褒めの言葉をいただくこともあります。クオリティは今後もキープしたいですね。

お客様から人気が集まっているビールは?

ビールのスタイルの名前なんですけど、ヘイジーIPAです。
色の濁りが強くて、ホップを大量に使っていてジュースのような香りがします。桃ジュースとかグレープフルーツジュースのような香りと苦味が特徴です。
ビール業界でも大ブームで、お客さんの多くがヘイジーIPAを注文されます。
北九州でクラフトビールを広めたかった


お店をやっていて「良かった」と思うことは?

良いこと…良いことばっかりなんですよね(笑)
今までビールに興味がなかった世代で、うちのビールを飲んで「このビールなら飲めるし美味しい」と言って、来店してくれる方もいます。
そういう言葉をいただくと、クラフトビールを広めてるな…という実感があって嬉しいですね。

確かに初めてビールを飲んだ時苦いと感じた記憶があります

お店でヘイジーIPAを出し始めたのも、ビールに興味がない人に楽しんでほしいという理由がありました。
独立する際、福岡市内での出店も考えていましたが、福岡市内はビールのお店も多くてクラフトビール好きも多いんです。一方で、北九州市は福岡市内と比べてクラフトビールの認知度が低めです。

「ブルーカラーの街」特有の立ち飲み文化が残っています。立ち飲みで安く飲む人が多い街なので、クラフトビールが流行っていないのが現状です。
それなら、クラフトビールが根付いていない北九州で広めた方がいいのでは?と思い、オープンさせました。
苦しいことはそんなにない

今のお店をやってみて「大変だったこと」はありますか?

オープン前ですね。
理想の店を作りあげるのにかなり労力を使いました。銀行融資も大変でした。
大きなプレハブ冷蔵庫も特注で作ってもらったり、タップも海外メーカーに特注して送ってもらったり。時間もお金もかなり使いました。
オープンした後では、クラフトビールの値段が高めだという点で少し苦労しますね。

クラフトビール、ちょっと高いんですよね

クラフトビールを知らないお客さんが来店された時、「ちょっと変わった味やし値段も高いっちゃない?」とお声をいただいたこともありました。
苦しいことは…そんなにないです!もう、日々楽しいです。
努力する過程が重要

好きな言葉はありますか?

「人間できることしかできない」「誰にでも優しい人は、誰にでも優しくないのと一緒」です。
人間はできないことがいっぱいあって、認めることが大事だと思っています。日々の中で、できないことをできるよう努力する過程が重要だと思うんです。

開き直れという意味ではなく、できないことを認めて素直に吸収する意味合いとしてとらえています。できないことを大口叩いて言うのはよくないですね。自分への戒めでもあるかな(笑)

こちらもこだわりが伝わります

ビールへのこだわりは捨てられないので!

誰にでも優しい人は、誰にでも優しくないのと一緒…とは?

接客業特有の「みんな平等に接しないといけない」雰囲気は、おかしいと思ってるんです。
例えば、お店に通ってくれる常連さんはすごく大事にしています。もちろん一見さんもすごく大事ですが、誰にでもいい顔をするというのはちょっと…。

「サービス業は常連さんより一見さん」と聞きますが苦手ですね。忖度を気にせず、お店に通ってくれる常連さんはすごく大事にしたいと思っています。

常連さんがお店を作ってくれる部分もありますし。友達やバンド仲間など、すごく大事な人は特に優しくしようと思ってて。周りからは過保護と言われますが(笑)
大事な人には優しさを持っていたいし、お店にもそういう想いで立っています。
九州一の「ビアセラーマン」を目指す

今後、craftbeer charliebrownが目指すものはどこですか?

九州No.1のビアセラーマンになるのが目標です。
ビアセラーマンは「ビールを売る人」の意味で、クラフトビールを九州で1番広めた人間を目指してます。今は店舗だけですが、ボトルや缶をネット通販できる環境を作りたいです。
併せて、会社としてやっていくために酒販免許の申請もしています。

「九州はクラフトビールが手に入りやすい状況」ではなくて、僕が本当に美味しいと思ったビールだけを集めます。九州でも田舎の酒屋さんに置いてもらったり、売っていこうと思っています。

いいですね!クラフトビール飲みたくても店頭ではあまり見かけないので待ち遠しいです。ネット通販の準備ができたら教えてください

ぜひぜひ(笑)
美味しいビールを少しでも楽しんで欲しい

最後に、読者へのメッセージをお願いします

当店以外にも、色々な場所で良いビール屋さんがいっぱいあります。
近所のビール屋を開拓してみたり、美味しいビールを少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです。

今日は本当にありがとうございました!!
【取材後記】小倉でビールと料理と音楽と人を繋ぐ場所
取材中、終始優しく穏やかな雰囲気で話してくださった安川さん。
インタビューの途中、クラフトビールやお店へのこだわりを熱く語る姿は、シブいイケオジ店長。一方、YouTube動画ではロックギターをかき鳴らすただのイケメンな一面が。
「ギャップの振れ幅が大きすぎますね…?」と思いつつ、兎にも角にも取材を終えて飲んだビールは美味かった。このお店で美味しいビールと出会い、楽しい夜を過ごす人は今後も確実に増えていくのではないでしょうか。
この場を借りて、取材にご協力頂いた安川さんに厚く御礼申し上げます。
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